環境教育賞

第10回 表彰活動紹介


卒業式の会場に飾った「カッコソウ」を自然の山に戻している様子。根が細く切れやすいので、植え替えは慎重に行います。
<活動名>
故郷の自然を守ろう!
〜地域全体で取り組む環境活動〜

<学校名>みどり市立 福岡中央小学校
地域の自然環境を学ぶ活動では、「群馬フォレストリースクール」事業の活用などを通して、児童が環境に関心を持ち、主体的に学べるようにした。地域の自然を守る活動では地元小平山系のみに生息し、絶滅危惧種に指定されている「カッコソウ」の保護・保全に関わる活動を通して、環境の大切さについて学んでいる。また、地域の方と連携した清掃による環境美化活動や、サクラソウなどの草花の植育活動などの自然が身近に感じられる取り組みも実践している。

桃ノ木川を眺めながら「桃ノ木川を愛する会」の方よりお話を聞いています
<活動名>
「桃ノ木川」の活用や
「緑の少年団」活動の取り組みによる環境教育

<学校名>前橋市立 桂萱小学校
「地球規模で考え、足元から行動せよ」のスローガンを実感できる活動として、校区を流れている桃ノ木川について各学年で関わりを持ちながら学習に取り組んでいる。
1年生と3年生は実際の川の様子、川沿いの植物、川に棲む生物などを観察し、季節による生物の違いなどを記録し、活用している。また「桃ノ木川を愛する会」と連携し保護活動等について学んでいる。緑の少年団活動では校内の花いっぱい運動やグリ―ンカーテン作りに取り組み、全体で学校環境を整えている。

神流川清掃活動の様子
<活動名>
気づき、考え、行動する 私たちの環境
<学校名>高崎市立 新町第二小学校
学校の近くを流れる神流川の清掃活動を昭和63年より継続実施し、河川周辺のゴミ収集活動を行っている。この活動は伝統行事として児童も誇りに思っている。
また、神流川水生生物の調査も毎年行い、河川の水質調査を通して環境保全に対する意識が高まっている。更にリサイクル活動として、ペットボトルのキャップとテープの巻芯の回収を全校生徒に呼びかけ、毎日回収、自治体等を通じて、社会貢献事業に寄付されている。

みんなのために
エコキャップを集めます
<活動名>
地域とともに全校で環境活動
<学校名>高崎市立 塚沢小学校
大切な地球を守るために、みんなで気持ち良く生活するためにPTA、地域の方々と協力して環境を良くしていく取り組みを行っている。主に、スマイル環境委員会が、エコキャップ運動、節電・節水活動、校内の緑化活動や清掃などの環境活動をリードしている。
特に節電・節水活動では、環境委員が校内に節電や節水を呼び掛けるシールを掲示、意識を高めるために節電集会を開催し、全校生徒に呼び掛けている。

協力事業所での
アルミ缶回収作業
<活動名>
地域との共生をめざす「東中環境美化活動!」

<学校名>藤岡市立 東中学校
アルミ缶回収、草花の栽培、地域美化活動の3つの活動を通して、地域の方々のつながりを意識し、自分たちの手でできることを全校生徒で考え、自主的に実践している。特にアルミ缶回収活動では、全校生徒が、「目指せアルミ缶回収30万缶!」という目標を掲げ、地域を巻き込んだリサイクル運動を行っている。活動で得た収益金を、地域福祉施設や被災地への支援資金とし,「共生」の心を養っている。

8・9組全員でプランター作り
<活動名>
8・9組は四中をお花いっぱいにします

<学校名>伊勢崎市立 第四中学校 特別支援学級8・9組
種から育てた花や野菜の苗などを、学校内のプランターや花だん、畑に植え育てる活動を行っている。植物を生育し、清掃や除草等の環境整備活動を通じて豊かな心を養うとともに、四中の生徒や先生をはじめ、四中を訪れた人々を「お花いっぱい」で楽しませる環境美化活動を展開している。

本白根山 山頂での
コマクサ移植の様子
<活動名>
草津町のコマクサ保護活動から環境(自然や資源)を考えよう

<学校名>草津町立 草津中学校
本白根山での絶滅の危機のコマクサの保護と復元の環境活動は、自然環境を考え、郷土愛を深める目的で、昭和56年から36年にわたり継続される伝統の活動。保護活動につなげるために外部講師による講話を通した学習を行い、生徒自身が育てた苗を、保護団体の指導の下、本白根山に登山、移植を行っている。また、コマクサ満開時に保護者とともに盗掘防止のパトロール活動も実施している。

ヤリタナゴ生息地環境保全活動
<活動名>
「藤工環境活動プロジェクト2017」
―いろいろな枠組みを生かした多様な環境学習と環境活動―

<学校名>群馬県立 藤岡工業高等学校
昨年度から、授業や学校内外の課外活動において、複数の環境学習や環境活動のテーマを組み合わせたプロジェクトを実施している。今年度も「家庭と学校での省エネルギー、廃棄物の削減、リサイクルの推進」や、地域と協働した「環境保全ボランティア活動」等のプログラムを実践。新たに農林業鳥獣被害対策や野生動物と人間との関わりについて考えるためのプログラム、「わな猟狩猟免許の取得」や「わなの製作講習会」による地域貢献活動もスタートさせた。

夜間のシカ調査風景
(2017年6月2日22時24分撮影)
<活動名>
尾瀬におけるニホンジカ調査

<学校名>群馬県立 尾瀬高等学校 理科部
1990年代半ばに尾瀬ヶ原でニホンジカによる湿原などの植生のかく乱が目立ち「尾瀬に対して何かできないか」と感じ、2002年調査が開始された。活動内容は夜間に9地点で湿原にライトを照射、シカの個体を確認、発見場所等を記録。翌日尾瀬ヶ原を区分けされた15の区画ごとに被害の状況等を調査・記録し集計を行った。
過去15年の調査で1842頭のシカを発見し、調査報告は環境省や地元機関に情報提供され活用されている。

冬桜の病害調査
<活動名>
国の名勝及び天然記念物「冬桜」の保全に関する研究
<学校名>群馬県立 勢多農林高等学校 植物バイオ研究部
群馬県藤岡市鬼石地区、天然記念物の「冬桜」が現在深刻な増生病の被害を受け枯死する個体も現れていることから、3つの活動を通して冬桜の環境保全に励んでいる。
はじめに公園内全域の冬桜の罹病状況について、樹勢、罹病指数、衰弱度等の調査を行った。次に挿し木等でなく、バイオテクノロジーを活用した無病苗の生産に取り組み、藤岡市に2年間で100本の苗木を供給した。また、持続可能な保全活動のために、冬桜の酵母を活用したパンの商品開発や小中学生向けの環境保全教室を開催している。

老人ホームに届けるために
花をリヤカーにのせている
<活動名>
地域社会に参加しよう―地域とつながりを作る実践―
<学校名>群馬県立 前橋高等特別支援学校
関越側道の花壇づくりを、種から苗を育てて、歩道の花壇に植栽、6月と11月に植え替え作業を行うなど、毎年継続して実施している。ボランティア活動では、近隣の老人福祉施設に年2回、花を植えたプランターを届けている。また、前橋西高校の家庭クラブの生徒と協働作業でプランターに花を植え、近隣の公民館等に届けた。この他、全校生徒が参加して、年3回、学校周辺や通学路のゴミ収集等の町内美化活動も行っている。

両校生徒が協力して
道路沿いに花の苗を植える
<活動名>
「学校の周りを花できれいにしよう」
<学校名>群馬大学教育学部附属特別支援学校
近隣の公立中学校の特別支援学級と共に、両校の敷地に沿う道路を「フラワーロード」と名付け、協働で花の苗を植えた。通りかかった方々から感謝の言葉や感想を直接聞くことができ、生徒のやり甲斐や達成感が高まった。
さらに、この活動を学校周辺地域に広げ、地域の方々と共に学校の周りを花でいっぱいにすることを目指し、寄せ植えを作って近隣の商店や医療機関に届ける活動も行っている。