環境教育賞

第12回 表彰活動紹介


ヤマメを放流する様子
<活動名>
地域の宝、清流神流川とみかぼ山 神流町環境保全大作戦!
<学校名>神流町立 万場小学校 
全校児童参加による「みかぼ登山」、きれいな川を守っていくことの大切さを実感する「自然スクール(ヤマメ放流)」、神流川河川敷の美化活動を通して地域の環境保全を考える「530神流川クリーン作戦」、思いやりや感謝の気持ちを育てる「万場小花いっぱい運動」の4つの活動を通して、地域の人々とのつながりを意識し、児童全員が自主的に地域の環境保全を実践している。

「きれいな花が咲きますように!」
<活動名>
「南の森」から「日本の森」へ

<学校名>渋川市立 渋川南小学校
身近な自然豊かな「南の森(ビオトープ)」に触れる活動を通して、自然や生命に興味・関心をもち、環境保全への意識を高めている。二つの池と30mの川を備えたビオトープは、児童のお気に入りの場所で、ビオトープの維持管理活動を、PTAや地域の方々と連携し、地域に根ざした環境整備活動を実践している。また視野を地域社会や日本全体に広げ、人と自然の関係に気付き古紙回収などの資源回収を通して、持続可能な社会の構築に向けた活動も行っている。

赤城西麓土地改良区の方々との調整池ゴミ拾い活動
<活動名>
多那を愛し、地域の環境を守る活動
〜「引き継がれる美化活動」と「地域に根ざした環境学習」〜

<学校名>沼田市立 多那小中学校
県内でも少ない小中一貫校の特徴を生かして、児童生徒ともに環境問題に関心を持ち、地域社会と密接に関わり、「麗しの多那」及び「わが母校 多那校」の環境維持や環境保全のための活動を実施している。取り組みとして、地域の方々と連携した清掃活動や、地域の農産物の栽培体験学習による自然と人間との関わりの学習を行っている。また、地域の産物活用や地域の未来像の提言などの地域に根ざした環境学習も行っている。

つつじが丘公園での子房摘みの様子
<活動名>
「美しく 緑の多い空気のおいしい二中」
<学校名>館林市立 第二中学校
太陽光による自校発電を取り入れていることから、環境に対して意識の高い生徒が多い。そのため、各種の活動が原則ボランティアであることが本校の取り組みの特色である。環境美化活動として、学校近くの加法師川の清掃を行い、その後、川の水を採取し水質を調査するなどの地域密着型の環境学習を行っている。また、環境保護活動では、つつじが丘公園において、咲き終わった花の子房摘みを行うことで花芽の生長を促し、日本遺産となった里沼の景観保全に努めている。他にもビオトープでの希少種となっているムジナモの育成や、回収量が25kg/月にのぼるアルミ缶の回収などのリサイクル等、活動は多岐にわたっている。

親子花いっぱい活動で花壇に花苗を移植する生徒と保護者
<活動名>
「花いっぱい運動」

<学校名>沼田市立 薄根中学校
学校や地域に花のある美しい環境が人々の心を豊かにすることから、環境の大切さに自ら気づき、身近な環境をよりよくする活動を生徒全員で行っている。育てた花を校内の様々な場所に飾り、学校を美しくする「校内花いっぱい活動」、花を公共機関や地域のお年寄りに届け、花を通じて住民の心を豊かにする「校外花いっぱい活動」を実践している。また、花の種やプランターなど花いっぱい活動を行う資金を得るために、有価物を収集する「地域リサイクル活動」も行っている。

「渡良瀬川クリーン運動」に参加し、清流中のすぐ横を流れる、渡良瀬川の支流桐生川の清掃を実施
<活動名>
地域の自然を大切にする生徒の育成

<学校名>桐生市立 清流中学校
校区内の自然を最大限に生かし、当たり前の風景である地域の再発見をすることで改めて環境保全を意識し、地域の自然を大切にする活動を実践している。渡良瀬川クリーン運動でのゴミ収集活動や「桐生川水辺の楽校」の活動による自然体験を通して、桐生川の自然に触れ、地域を愛し、桐生川の環境を後生に引き継ぐ活動を行っている。また、社会福祉協力校としてエコキャップ回収で環境や福祉に貢献している。

育てた「ヒマワリ」の前に全員集合
<活動名>
新町中学校緑化委員会「新町花いっぱい運動」の発展と、地域の人々の東日本
大震災被災地への思いを形にした「新町・花は咲くいっしょだよプロジェクト」の継承

<学校名>高崎市立 新町中学校
「新町花いっぱい運動」の一環として緑化委員会が学校内でパンジーを栽培していたが、東日本大震災の復興を応援する気持ちを表すシンボルとして以前からヒマワリを育てていた地域支援団体「新町サポーター」から種を譲り受け、ひまわりの栽培を始めた。プランターで育てたひまわりを地元の公共施設等に送る活動をしている。今年度から、前年度採取した種を地域の方に配布し、復興のヒマワリを広げる運動をしている。

「きのこまつり」に参加、アロエ、ベンケイソウ、ひょうたんなどを販売
<活動名>
8組は四中を花いっぱいにします

<学校名>伊勢崎市立 第四中学校 特別支援学級8組
種から育てた花や野菜の苗などを、学校内のプランターや花だん、畑に植え育てる活動を行っている。採取した種は、種類ごとに袋詰めを行い、きのこまつりで安価にて販売したり、学校へ見学に訪れたお客さまに無料で配布した。植物の生育や、除草・清掃等の環境整備活動を通じて豊かな心を養うとともに四中の生徒や先生をはじめ、四中を訪れた人々に花や作品を楽しんでもらう環境美化活動を展開している。

湿原におけるカキツバタ種子の採取
<活動名>
茂林寺沼湿原ににおける保全活動

<学校名>群馬県立 大泉高等学校 植物バイオ研究部
館林市の茂林寺沼湿原に自生するカキツバタをキショウブなどの外来植物から守り地域の原風景を維持するため、次の活動に取り組んでいる。まず、カキツバタを効率的に増殖するため、バイオテクノロジー技術を活用した無菌播種法による試験管内増殖に取り組んでいる。つぎに、湿原内で増殖している外来植物を地域の方々と協力して、除去する活動を行い、湿原の現状を周知し、生態系について考える機会提供のため、県内博物館などで開催された学習会に参加し、発表を行っている。

ツツジの挿し木増殖作業(鉢上げ)
<活動名>
国指定重要文化財『旧茂木家住宅』・宮崎公園のツツジ保全活動
<学校名>群馬県立 富岡実業高等学校 草花部
100年以上地域に愛された宮崎公園のツツジの景観を守るため、平成28年度からツツジの挿し木による増殖を行い、景観の保全を行う活動に取り組んでいる。まずは、増殖に向けて栽培用の用土の研究、挿し木条件の研究、順化用圃場の整備を中心に行い、その後、長期の活動継続に向け、省力・省コスト・高確率の増殖体制を確立した。平成31年4月、「旧茂木家住宅つつじ祭り」において、3年間育成した苗を宮崎公園に移植し、同じく「つつじ祭り」において、研究発表を実施、地域に情報発信も行っている。

竹筒にオガクズと竹炭を混和した竹容器
<活動名>
放置竹林に挑む〜放置竹林をきのこ栽培に利用する〜
<学校名>群馬県立 伊勢崎興陽高等学校 バイオテクノロジー研究部
放置竹林は、深刻化している社会問題である。そこで従来の方法にとらわれず新たな利用法として、きのこ栽培(菌床栽培)に可能性を見出した。まず広葉樹のオガクズを竹チップに代替し、従来の生産方法と同様の成果を上げた。栽培の容器もポリプロピレン製のものから、竹の筒状の形状を生かした容器を開発した。この容器は耐久性は低いものの、使用後は容器を炭化させ、オガクズに混合させることで培地内環境の改善も図っている。

令和元年度3R推進功労者内閣総理大臣賞受賞
<活動名>
「藤工環境改善プロジェクト2019」
-いろいろな枠組みを生かした多様な環境活動と環境学習-

<学校名>群馬県立 藤岡工業高等学校
平成28年度より、授業や学校内外の課外活動において、複数の環境学習や環境活動のテーマを組み合わせたプロジェクトを実施している。今年度も「家庭と学校での省エネルギー、廃棄物の削減、リサイクル活動の推進」や地域と協働した「環境保全ボランティア活動」、農林業に対する鳥獣被害対策に向けた「わな猟狩猟免許の取得」などのプログラムを実践した。新たに、生徒会と協力した廃食用油の回収や、食品ロス削減、マイバッグ運動の実践・普及活動など、環境問題をテーマとした学校家庭クラブ活動もスタートさせた。

在来品種アワバタダイズの収穫
<活動名>
植物遺伝資源の保全
<学校名>群馬県立 勢多農林高等学校 バイオテクノロジー科
希少植物や在来品種の保存を目標とし、バイオテクノロジーを活用した植物遺伝資源の保存に関する研究を行っている。具体的には、絶滅危惧種の保全として、赤城山に自生するサクラソウについて、希少性緩和のための培養苗の生産や野生種保護の広報活動等に取り組んでいる。また、天然記念物である藤岡市の冬桜に、増生病が広まり全滅の危険性が出てきたので、自治体と協力して罹病調査や無病苗の生産を行う保全活動も行っている。在来品種の保存では、あかじゃが・アワバタダイズの普及活動を通して、地域の農家に協力し地域振興を目標に活動を推進している。

「境公園愛護会」の活動として、地域の方々と協力しながら町内清掃美化活動を実施
<活動名>
地域に根ざした町内美化活動
<学校名>群馬県立 伊勢崎高等特別支援学校
全校生徒94名が、地域の方々と共に「境公園愛護会」という団体を結成し、学校近くの「境公園」の除草作業や落ち葉清掃を実施している。また、公園内の花壇の花いっぱい活動として、季節に応じた草花を植え、公園を市民の憩いの場として保全する活動を産業科の生徒が行っている。なお、草花の定植は、伊勢崎興陽高校との共同学習の一環として実践している。さらに、境公園や学校周辺の清掃活動だけでなく、東武鉄道境駅の清掃を実施するなど、地域に根ざした環境美化活動を行っている。